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変成器電圧の式が成り立つ条件


  変成器(トランス)電圧の式が成り立つ条件を検討しました。 TransVoltage


 コイル1とコイル2を用いたトランス結合の下図の回路について考えます。
変成器回路

コイル1とコイル2の自己インダクタンスをそれぞれL1およびL2、相互インダクタンスをMとします。

 上図の回路方程式は次のように表されます。
TransVoltage

(1)(2)(3)式より、コイル2に接続された抵抗Rに発生する電圧V2は次式で表されます。
TransVoltage


結合係数 k=1 のとき
TransVoltage

ここで、それぞれのコイルを次式で表してみます。 (参照 : 結合係数と巻数の関係)
TransVoltage TransVoltage

(5)式に(6)(8)式を代入するとV2は次式となります。
TransVoltage


コイル1とコイル2の磁束が鎖交する開口部の形状が同じとき、
TransVoltage

また、このとき単位電流当たりの磁界も等しいので、
TransVoltage

となり、
TransVoltage
したがって、(10)式は上記条件のとき変成器(トランス)電圧を表す次式となります。
TransVoltage


【変成器(トランス)電圧の式が成り立つ条件】

◇コイル1とコイル2の磁束が鎖交する開口部の形状が「同じ」

◇結合係数が「1」
 (コイル1に発生した磁束がコイル2にすべて鎖交するとき、結合係数が「1」)

2018.8.18


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